2016年02月10日
セルロースナノファイバー
↑これ2年前の大雪で被害にあったスギの木を輪切りにしたヤツ。
通常、乾いてくると芯に向かって割れが入るものですが(多かれ少なかれ、自然に乾かせば木はひび割れが入ることが多いのです)、雪害に見舞われて逆Uの字にしなっていたスギの木を切ってもらって、しばらく置いておいたらこんな状態に。
特徴は、年輪に沿って割れているということ。
こういう木は建築材料には使えません。
強度が不足します。
そこで、こういう木の用途は限られるわけです。例えば紙の原材料となる木材チップや木質バイオマス燃料としてなどです。
ただ、こういう使い方では山林所有者の採算が合いません。建築材料として出荷する木材の10分の1とかの取引価格になってもおかしくはないのです。
用途という意味では、最近セルロースナノファイバー(CNF)という言葉をよく聞くようになりました。
簡単に言うと、木材チップをさらに微細分化してできるCNFは、鉄の5分の1の重さで5倍の強度を保つと言われています。
さらに、いろんなものに加工ができ、鉄の代用からガラス、ゴム、化粧品など多岐にわたります。
すでに、一部では加工された商品が市販されているそうです。
この前、NHKの情報番組「さきどり」でも取り上げられていました。
そうなると、林業が地場産業である井川、雪害に多く見舞われた林の救世主とならんのか?!
難しいことは分かりませんが、地域のためになるのならホント期待しちゃうんだけどな~・・。